「鎌倉殿の13人」の舞台を巡る(後編)

5月29日はビジネスホテルの朝食から始まりました。そしてロビーに集まり8時に出発しました。

8時20分頃に楽寿園に着きました。1846年に伏見宮邦家親王の皇子として生まれた小松宮の別邸でしたが明治44年に李王家の所有となり李垠(リギン)殿下と梨木宮方子(マサコ)王女が結婚し使用していました。昭和2年に売却され地元の資産家が住みました。昭和27年に三島市の所有となりました。敷地は約7万㎡。新緑の美しい入口に立ち説明を聞き三島大社へと進みました。

途中、白滝公園の清い水のすばらしさに驚きながら文学の道を通り8時半すぎに三島大社の鳥居を潜りました。伊豆国一宮で頼朝が旗挙げに成功してから武将の信仰を集めました。水神は龍や大蛇、大鰻などの姿で祀られているので神池にいる鰻は神の使いとして大事にされました。そして明治になるまで三島では鰻は食べなかったそうです。私たちは頼朝・政子の腰掛石の前にしばしの間立ちました。

芭蕉句碑もありました。「どむみりと楝や雨の花曇り」楝とは栴檀の事です。元禄7年(1694)5月14日、三島明神に参詣した時、江戸に残してきた病床の妻(すて)の身を案じて詠んだ句です。東奥には鹿が沢山飼われているのが見えました。お詣りをすませて緑に包まれた神池を眺めました。孤を描いて突き出した蘭渓灯籠が目を引きました。

樹齢約1200年の金木犀や松の下で源氏再興を祈願したという相生松など見所が沢山ありました。大社に別れを告げようとした時に一組の婚礼の一行を拝見でき皆で祝福をしました。

大鳥居の前の道が東海道で正面に真っ直ぐ延びている道が下田街道です。10分位で問屋場跡に着き暫くすると本陣跡がありました。

9時半ごろに鎌倉古道という標識がありました。路地を入ると地面とブロックに国府跡(国庁址)がありました。下見の時に見当たらず困り果てた場所です。講師がここへ北条時政たちが官吏として出向いていたのですよと話しました。上司が山木判官だったという事です。

  • 源兵衛川を見ながら伊豆箱根鉄道の広小路駅に着き9時46分発に予定通りに乗車し伊豆長岡駅に向かいました。窓に富士山が見えています。

10時20分発の循環バス「てつざえもん号」に乗りました。8分で韮山反射炉に着きました。約1時間で、ボランティアの説明が最初にあり反射炉の仕組みを見学しました。昨日夕方に訪れた江川邸の第36代当主の江川英龍は天保6年(1835)に韮山代官になり昨日触れましたが蘭学を学び、その交流により海防問題に深く関心を寄せました。嘉永6年(1853)ペリー来航に衝撃を受けた幕府より英龍の建議を受けて品川沖に台場(砲台)を設置しました。反射炉は台場に置く大砲の原料である鉄を溶解する施設です。英龍はオランダの書物により苦心を重ね反射炉建設を進めました。

見学の後に冷たいものを飲んで休憩し11時28分のバスで伊豆長岡駅に向かいました。

すぐに伊豆箱根鉄道で修善寺に向かいました。修禅寺といえば「お蕎麦」と詳しい方に教わり人気のありそうなお店に入りました。量も多く美味、とても満足して午後へのスタミナとなりました。。

バスにて修禅寺温泉へ行き範頼が自刃した日枝神社(信攻院跡)に参詣しました。樹齢約800年の杉(夫婦杉)がそびえていました。

すぐそばの修禅寺の石段を登りました。仁王門の金剛力士像は指月殿から移した平安時代の作です。手水は大師の湯で本当にお湯で驚きました。

空海が修禅寺を訪れた時に、病気の父親の身体を桂川の水で洗っている少年を見て持っていた独鈷で温泉を沸かしたとの伝説があります。川の中央の建物が独鈷の湯です。講師は若い頃に裸で入った事がありますが、現在はコロナもあり今は入れなくなっているそうです。

少し行くと明治5年創業の新井旅館の前を通りました。すこしずつ坂道になり右側の坂を登ると範頼の墓が静かに立っていました。お詣りして水分補給をし旅の最後である頼家の供養塔をめざします。

時々、木陰に入り気持ちのよい所を通ります。赤蛙公園を曲り10分位で指月殿に着きました。

二代将軍頼家は北条時政の謀略により修禅寺に幽閉され殺害されました。この指月殿は菩提所として政子により建立されました。供養塔の後の小さな石塔が頼家のお墓です。下の敷地に頼家の忠臣十三士の墓がありました。これからのドラマでこの忠臣が見られるのでしょうか。

又独鈷の湯が見える所まで戻りバスで修禅寺駅に戻りました。踊り子号で帰る人と伊豆箱根鉄道で三島まで行く人と別れて列車に乗り、疲れた身体を休めながら車窓を楽しみました。4時少し前に新幹線に乗る事ができ三島駅から富士山が見送ってくれていました。

皆様、大変お疲れ様でした。

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