6月5日(火)、9日(土)、相鉄線瀬谷駅から10時に出発しました。両日共にお天気に恵まれ暑い日差しの中を歩きました。
住宅地の道の真中に三角地が設けれら地神塔がありました。初めて見る地神塔はとても珍しく、春分、秋分に近い戊の日に祀る講があったとのことです。
真言宗新義派西福寺は1535年の開山で次に行く左馬神社の別当寺でもあり、樹々が茂った参道を進みました。六地蔵の向こうに樹齢1000年以上というスダジイが支えられながら立っていました。茶筅塚、山王堂や仏足石を拝見しました。
こちらにも瀬谷八福神が祀られていました。
青梅の大きな実を見ながら次へと進みました。出て向かい側に左馬神社があり、鳥居をくぐりました。この辺りだけある神社で七つ位あるとの事です。神仏習合の名残りの鐘付堂があります。又、神紋は村上源氏の紋である笹竜胆でした。庚申塔、地神塔、道祖神が集められていました。
日蓮宗の宗川寺へ入りました。1625年建立で檀家の名を取ったとの事でした。御手洗いをお借りしてゆっくり拝見しました。紋は鶴(富士門流)と鷹の羽根と巴(寄進者)との事です。
ここで一番印象に残ったのは、鐘付堂の下に穴があったことです。雨水が溜まるので音が良いとの事です。是非一度、聞いてみたいものだと思いました。
そして見事な夫婦銀杏を見て寺を後にしました。
大きな通りは中原街道といいます。東海道が整備されるまで、とても重要な道でした。家康が関東に入る際に通ったそうです。
お昼頃、準用河川の相沢河を通りました。市町村が管理する短い河川という訳です。
全通院勢至堂は1797年創建で本尊は勢至菩薩です。明治から昭和にかけて文教場があったとのことで子育ての仏様として親しまれていました。
大きな藤棚があり鮮麗の藤という名で昭和62年に奉納され立派に葉が茂り実が下がっていました。
下瀬谷を再び歩きます。ブルーベリーの畑の横を通り日向山団地を過ぎて大きな通りを進み昼食には、いつきラーメン店と中華料理店に入りました。気温が上がりほてった体もほっと一息つくことが出来ました。
1時過ぎ午後のあるき隊の始まりです。文化9年の道標には南大山道、北八王子道とありました。
赤い屋根の柳明神社は廃寺になった鎌倉郡観音24番札所の大石寺跡に、村境の伊勢山に祀れてていた神明社を遷しました。
江戸柳明古地図の大きな案内板がありましたが夏草が勢いよく茂っていました。下方に「かまくらかみのみち」とちゃんとあります。そうです、私達は高崎から歩いて来たのです。
住宅地を過ぎ東海道新幹線の高架を潜りました。夏鶯が鳴いていました。静かな緑豊かな道通っていきました。
日蓮宗本山、本興寺は赤い仁王門が立派です。1336年の建立で日蓮の遺骨を武蔵池上から甲斐の身延へ送る一行が宿としました。
手入れの行き届いた樹々の中を本堂まで進みました。箒目のついた庭にしやらの花が落ちて何とも風情がありました。本堂の上方を見ると彫刻が細かく驚嘆しました。
しばらく歩きました。バス停に中屋敷とありました。
飯田神社に着きました。祭神は源義朝で飯田五郎家義が祀ったということです。家義は始めから合戦で頼朝に加担したかったが遅れ、機会を狙って加わったとの事です。鐘楼は神仏習合の名残りでこちらにも小振りな物がありました。
又、縄文時代、この辺りは入海といい境川の近くは入江になっていて当時の土器が多く出土したそうです。鳥居を出てすぐに庚申塔と道祖神が集められていました。叉、七観音像がトタンの屋根の中に納められていました。
その後、上飯田団地を通り15時頃、浄土宗無量寺に着きました。本尊は鎌倉扇ケ谷の仏師作の阿弥陀如来像とのことです。
大銀杏を見上げました。寺を後にしても巨大な樹がしばらく見えていました。
長後から戸塚に向かう長後街道の説明を聞きました。
10分位すると大きな屋敷が次々と現れました。製糸業で栄えた家々です。持田家、宮崎家、石蔵も奥に見えています。
小さな日枝神社の後には又、大きな美濃口家がありました。代々、名主でしたが後には村長を務めたと云う事でした。江戸時代から相模を代表する俳人(春鴻)が俳諧道場を後見していたとの事です。美濃口家には芭蕉翁百年忌追悼の巻(写し)をはじめ句会での記録が多く遺されているとの事です。
この大きな屋敷をどのように維持しているのだろうかと、いらぬ心配をしてしまう程立派でした。
10分位、住宅のない道を駅まで歩きました。工事車両が動いていました。
近代的な駅が見えてみました。ゆめが丘駅です。横浜まで20分位で出られるそうです。これからどのように変ぼうして行くのでしょうか。
16時少し前に解散する事ができました。私たち以外はあまり人影がありませんでした。皆さまお疲れ様でした。
鎌倉街道上道もあと二回を残すのみとなりました。皆様と御一緒に7月、9月を心して楽しみたいと思います。
箒目に沙羅の花落つ古刹かな
鎌倉へ急くや老鶯追うて来る 慶月