江戸名所巡りも江戸の西の端にやってきました。今回で都内は最後となります。
6月10日(火)は調布駅から歩いて行けるので先に布多天神に行きました。14日(土)はバスで先ず深大寺方面を目指しました。



10時半頃に深大寺小学校のバス停で降りました。東方面の参道を歩きますが、まず名所図会にもあります青渭(アオイ)神社に入りました。旧深大寺村の総鎮守です。入口に欅の大木があり樹齢700~800年と推定されています。江戸時代にはすでに老木と呼ばれていて図会にある大きな瘤があり少しハート型にも見えました。立派な狛犬は明治13年の物で足元の子の顔がとても可愛く皆の微笑みがこぼれました。





石段を降りると滝口から流れ落ちる不動の滝が二筋、落ちていました。



2~3分で深大寺の東門を潜りました。本坊の建物が目の前にあり左にある鐘楼を見ました。国重文の旧梵鐘は釈迦堂に保管されていて、こちらは明治3年の物です。本堂は慶応元年(1865)に焼失し大正8年に再建されました。常香楼は天保4年(1833)の建築で寺内では山門に次いで古く本堂側の面は火事の跡が残っていて黒く焼け焦げています。慈恵大師(良源)の元三大師像は秘仏で約2メートルあり、講師から美男子なので官女から逃げる為に鬼の形相をして仏道に励んだと、面白い話を聞きました。






釈迦堂の側面には深大寺の達磨(片方の目に梵字)とおびんずる様が置かれています。普段は飛鳥時代の国宝の釈迦如来を安置しておりガラス越に誰でも見る事が出来るのですが今回は展覧会へ貸し出されてレプリカが安置されていました。


虚子像があるのはホトトギス五百号記念で同人達が虚子像を作り調布市の虚子の次男宅に置いてあったのを池内友次郎が都心に転居した際に深大寺の希望があり、現在地に移したとの事です。

それから参道に出て西に向かいました。深沙堂は昭和43年に再建されたもので深沙大王像は絶対秘仏(住職が一生に一度だけ見る事が出来る)で裏には深大寺発祥の泉があります。又、縁結びのパワースポットでもありお願いの絵馬が沢山ありました。



少し坂を上がると延命観音がありお詣りをしました。秋田県象潟(キサカタ)港の工事の際に大石を引き上げると慈覚大師自刻の観音が刻まれたていたのを深大寺に奉納した物です。内を覗くと明かりに照らされ美しい観音様がいらっしゃいました。



坂道を登り本日のお楽しみの火曜日は松葉茶屋、木曜日は玉乃屋の深大寺蕎麦を頂きました。蕎麦粉を挽いている臼が見えました。





参道に出て山門を表から見ました。元禄8年(1695)の建造でとても趣きを感じました。バスを待ちながら蕎麦観音を眺めたりお手洗いをすませました。



深大寺行きのバスに乗り布多天神で降り参道が真直ぐ長く続き奥に名所図会に描かれている天神さまがありました。
本殿の右奥の森は鬼太郎が生まれた森とのことです。










日露戦争記念碑が右手にある近藤勇の孫(娘の子供)である近藤久太郎の名が彫られていました。





調布駅まで5分程歩き京王聖跡桜ケ丘駅まで電車に乗り、14分から15分歩き、古くは武蔵一之宮であった小野神社に入りました。10日は雨の中でしたが14日は茅の輪があり皆が願いを込めて潜りました。













京王線に戻り25分で高幡不動参道へと入りました。4,5分で正面の室町時代の創建である仁王門を潜りました。元は境内南の山の上に高幡城が建っていて建武2年(1335)の大風で堂宇が倒壊し康永元年(1342)に現在地に移築されたとの事です。源頼義家は前九年の役で源氏の白旗を松に掛けたという旗かけ松は二代目です。




上杉憲顕(憲秋)は享徳4年(1455)に足利氏成との立川河原合戦で敗れ深手を負い高幡寺で自刃をしました。自然石はその墓標です。百日咳に霊験があるとの上杉堂です。奥殿には重文の丈六不動三尊がありますが撮影禁止でした。大きくとても立派な不動尊でした。文永の板碑を見て大日堂へ上げりました。





300円の拝観料を払い中に進みます。奥の土方歳三や近藤勇の位牌を見て多くの位牌がある通路を通り鳴き龍のある本堂で手を叩き鳴き龍の声を楽しみました。



大師堂の前を通り五重塔の傍の見事な紫陽花を眺めました。芭蕉句碑の「名月にふもとの霜や田の曇り」は伊賀上野の無名庵で月見の宴をした時に詠んで句です。土方歳三の像は平成7年の造立で皆のあこがれの土方に別れを告げ元来た参道を駅に歩きました。







多摩モノレールで万願寺駅で降り土方歳三の墓がある石田寺へ10分位歩きました。


歳三が子供時代に遊んでいた場所で榧の大木(樹齢約500年)が立っていました。歳三の見たところだ思うと感慨深くしみじみと見上げていました。
近くに土方家の墓と歳三の墓が並んであり皆でお参りをしました。





10分位歩き名主の家の隣に歳三の生家跡があり、現在は土方歳三記念館になったいます。残念ながら開館日ではありませんでした。









モノレールに乗り込んだのは4時15分くらいでした。本日はバス、電車、モノレールを使い長時間、多摩の江戸名所を巡りました。皆さま、大変お疲れ様せした。